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Valborg (ヴァルボリ)と、28回目の5月1日。

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先日の4月30日、水曜日。

この日、スウェーデンでValborg(ヴァルボリ)がありました。
日本語に訳すと「ヴァルプルギスの夜」と呼ばれるスウェーデンの祝日です。
Valborg(ヴァルボリ)についてはWikipediaに詳細が長々と書いてあったのですが、簡単に言うならば、「長い冬の間に枯れてしまった木や枝を集め、焚き火を起こして、春が来た事をみんなで祝おう!」という日です。

そんな春の訪れを盛大に祝うイベント「Valborg(ヴァルボリ)」を、僕と友達のヒロは前々からUppsala で過ごそうと予定を立てていました。
Valborg(ヴァルボリ)はスウェーデン中の至る所で大小様々な焚き火を起こしているのですが、その中でも北欧最古の大学がある街 Uppsala(ウプサラ)と古い歴史のある街 Lund(ルンド) は、街全体の盛り上がりが凄まじく、当日は朝から晩まで学生達のお祭りになるんだそう。
それなら現地でビールでも飲みながら芝生の上にでも寝転がって朝までワイワイするしかないだろう、という話になったのですが、当日の天気予報を見てみるとまさかの夕方からは雨予報。
さらに夜からは雨から雪に変わっているじゃありませんか・・。

寒くて雨やら雪やら降るなら、ストックホルムでのんびり過ごそうと急遽予定を変更。
結局、夕方からヒロの家で待ち合わせをした後に、今にも雨が降り出しそうな空模様を気にしながら、僕たちは21時少し前にSkansen(スカンセン野外博物館)の入場ゲートをくぐっていました。

スカンセンはスウェーデン国内の歴史や文化、自然を保存し、1891年にオープンした世界最古の野外博物館で、ストックホルム中心部にあるDjurgården(ユールゴーデン)という島に位置します。
広大な敷地内(30万平方メートル)には国内各地の伝統的な建物や農園、庭園などが集められています。

そんなValborg(ヴァルボリ) の夜。
スカンセンには想像以上に多くの人で賑わっていました。
大きな野外ステージではコーラスグループが綺麗な声で歌っています。

スカンセンに到着した時間が遅かったため、あまりに人が多くて焚き火の中心部まで進む事が出来なかったのですが、遠くながらも焚き火の正面まで進む事が出来ました。

21時になり、火が灯った松明を持った人々が集められた枯れ木の山に点火。
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盛り上がる人々、巻き起こる歓声。
それが悲鳴へと変わったのはわずか数分後のこと。

きっとスタッフ達は燃えやすいようにオイルか何かを枯れ木につけていたんでしょうね。
枯れ木についた火は空に向かって勢い良く燃え上がり、強風がそれをさらに煽りました。

その結果、こんな感じになりました。
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あわや大惨事(笑)
いやー、こんなすごい煙に襲われたのは初めてかもしれません。
慌てて消防士達が放水を始めたのですが、海から吹く強風に放水がパワー負けし、煙のほかにも霧のような水が大量に降り注ぎました・・。
さらに火の粉が伝統的な木造の風車小屋まで飛んで消防士達は大慌て。
それを見ていた大勢の観客達は両手をあげながら大きな歓声を上げました。(笑)

ようやく火が落ち着いた時、僕は燃え上がる焚き火にいつのまにか魅了されていました。DSC_7840

スウェーデンに来て初めて経験したValborg(ヴァルボリ)。
こうやってぼーっと焚き火を眺めているだけで何故か心がとても落ち着きました。

燃え上がる大きな焚き火を見て、訪れた人々は心の中で何を想ったんだろう。
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幼い子供達は、Valborg(ヴァルボリ)をどんな風に感じたんだろう。
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盛り上がって大合唱している若い人達のグループもありましたが、僕とヒロはただただ大きな焚き火の前でゆらゆらと揺れる大きな炎に見とれていました。
いやー、本当に不思議な魅力がありましたね。

空から小雨が降り始めた時、二人で焚き火の正面まで近づいてみました。
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この距離まで来ると、大きな焚き火の温かみがより一層伝わってきましたね。
大勢の人々が春の訪れを祝福していました。
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大きな焚き火の横では、野外ステージでピアノとギターのライブが開催。
数曲聞いた後、雨風が強くなったのでスカンセンを出てトラムに乗り中央駅へ。
その後、再度ヒロの部屋にお邪魔しました。

JAZZの楽曲を演奏中。
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彼はスウェーデン人なのに、日本語上手すぎて日本人にしか見えないっていうね。

その後ろでヘタクソなピアノを演奏する僕。
ぱっと見は弾いてるように見えますが、実際はただ鍵盤を叩いているだけです(笑)DSC_7914

途中からヒロのギターに合わせて深夜に男二人で半端なく楽しいカラオケ大会が始まりました。もうね、夜中に二人で熱唱ですよ(笑)
色んなアーティストの曲を歌い、サザンオールスターズの「真夏の果実」を歌っている時に、僕は人生28回目の5月1日を迎えました。

何度もビールで乾杯し、結局自分のアパートに着いたのは27時を過ぎたあたり。
最高に楽しくて思い出深いValborg(ヴァルボリ)を過ごす事ができました。

そして、翌日の5月1日の夜もヒロと会う事になったんです。
誕生日を一人で過ごす予定だった僕に気を遣ってくれ、わざわざ僕の部屋に来て夜ご飯を作ってくれました。
君は僕の彼女かって話ですわ、ホント(笑)

特大ミートボールの出来上がり。
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久しぶりにミートボールを食べましたが、めちゃくちゃ美味しかった。
手作りブラウンソースとの組み合わせも最高でした。
スウェーデンではリンゴンベリーをつけて食べるのが主流ですが、僕の家にはもちろん無かったので、試しに冷蔵庫に入っていたブルーベリージャムをつけて食べてみました。
予想以上に合います。

実はブルーベリーケーキも作ってくれたのですが写真は載せません。
理由は、本人曰く大失敗だったみたい。
次回作に期待しましょう(笑)

そんな感じで、無事にスウェーデンで28歳の誕生日を迎える事が出来ました。
誕生日にメッセージを送ってくれた皆さん、わざわざ日本からSkypeをしてくれたカリンとタクマ、 素敵なプレゼントを贈ってくれたナタとそうたさん、貴重な時間を割いてくれたヒロ。

僕なんかのために本当に本当にありがとうございました!
感謝の気持ちでいっぱいです!!

28歳、色々な事が待ち構えています。
どんな事になろうとも自分を信じて頑張っていきます。
これからもよろしくお願いします。

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